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意志とは関係なしに身体が動く…それはジストニアかも

身体が意志とは関係なしに動いてしまう状態のことを不随運動といいます。ジストニアとは、無意識に筋肉が緊張してしまう不随運動の1種です。

ジストニアの症状は?

ジストニアは、緊張する筋肉の場所によってさまざまな症状を引き起こします。

  • 目が開けづらい(眼瞼痙攣/がんけんけいれん)
  • 首が曲がってしまう(痙性斜頸/けいせいしゃけい)
  • 字が書きづらい(書痙/しょけい)
  • 声が出しづらい(痙攣性発声障害)
  • 話すときに舌が出てしまう(口舌ジストニア)
  • 階段を降りるときに足が内側に曲がってしまう(下肢ジストニア)
  • 歩くときに身体が後ろに曲がってしまう(軸性ジストニア)

ジストニアの原因は?

ジストニアは脳の中でも大脳基底核(だいのうきていかく)と呼ばれる部位に原因があるとされています。大脳基底核は、筋肉の動きをスムーズにさせるための重要なはたらきを持つ部位です。この部分に異常が生じることからジストニアで見られる筋肉の異常な緊張が引き起こされていると考えられています。

ジストニアはいくつかのタイプに分類することができますが、ジストニアを引き起こしている明らかな疾患があるものを二次性ジストニアと呼びます。ジストニアを引き起こす疾患は脳卒中や脳炎、脳性麻痺などが挙げられます。

その一方、明らかな誘因が特定できない、いわゆる原因不明のものを一次性ジストニアと呼びます。一次性ジストニアの中には遺伝子の異常による遺伝性ジストニアというものが含まれており、遺伝子異常のタイプによって発症時期やジストニアが生じる部位が異なります。

ジストニアが発症しやすい人はいるの?

ジストニアは特定の行為や動作を頻繁に繰り返す職業の人が発症しやすい傾向にあります。国内の推定患者数は約2万人ですが、大半が局所性ジストニアと呼ばれる手や指など身体の一部に影響を及ぼすタイプです。

局所性ジストニアはピアニストやバイオリニスト、漫画家や理髪師など手や指を頻繁に使う人に多いです。

ジストニアの治療法

ジストニアに効果的な原因療法は今のところ確立されていません。対症療法として薬物治療やボツリヌス注射療法などが一般的です。

ボツリヌス注射療法は異常に動いている筋肉に対して2~3ヶ月に1回注射を行います。注射後は痙攣は良くなりますが、薬の効果が弱まると再び痙攣が起こるようになるため注射を繰り返す必要があります。

ジストニアに対する鍼灸治療の効果

ジストニアの治療には鍼灸治療も有効とされています。身体は細胞の破壊と再生を繰り返します。そのため鍼をうつことで、いったん細胞の破壊が起こり、身体はその破壊された部分を修復しようと反応するのです。

思うように身体を動かすことができなくなった部分に鍼灸治療を施すことで、首や身体の緊張が緩和し、改善しやすくなる効果が期待できます。

薬物治療とあわせて鍼灸治療を行っている患者様も多くおられます。気になる方は一度当グループへご相談ください。

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